富士山 に再チャレンジ 08 Aug.17
一昨年、須走口からトライした富士登山は8合5勺で見事敗退したのだが、今年表玄関ともいわれる「富士宮口」から挑戦した。お盆期間は直接車では行けないので途中の富士スカイラインの水の塚公園でバスに乗り換えることとなる。三島を4時すぎに出発、無事6時のバスに乗れた、やはりカーナビの威力はすごい。40分ほどで富士宮口新五合目に到着して早速登りはじめたのだが、これがあとで後悔することとなった。左の写真は、ご覧のとおりまだ草が生えているのでわかるようにまだ登り始めではるかかなたに頂上がかすんでみえる。富士山のきついのはつねに頂上やら次の山小屋が見えているにもかかわらず、全然たどりつかないことだとおもう。
今年はほとんど山登りをしていないので二人とも足に自信がない。でも「一度はやっつけとかないとね!」ということで前をむいてというか上を向いてというか下をむいてのぼってゆく。大変な人数が同時に登っているので追い越し、追い越されが延々とつづく。よっぽど慣れている人以外はほとんど同じスピードである。ずいぶん元気よく登っていったなあと思ってもしばらくするとへばって休んでいるところに追いつくことになる。なにしろマイペースが肝心のようだ。
富士山の特徴の一つだとおもうが、登山客がじつに国際色ゆたかである。これは岡山の中国山地ではまず経験できないことで、なかでも中国語の比率が相当に高い。中国語圏のどこから来ているのかはよくわからないが、「ジャッキーチェン」でおなじみの香港映画で聞き慣れた広東語ではないようなので中国のメインランドからが多いのかもしれない。それにすごく服などが垢抜けてたりして中国の若者も変わってきているのだと実感する。(日本に仕事か学校できているのか?)途中、休憩しているところで出会った、肌の浅黒い青年に話を少しきくと、企業研修でインドネシアからということだった。
8合目をすぎるのにゆうに3時間をこえてしまった。足取りがじょじょに重く、加えて頭も重くなってくる。勾配もすこしきつくなり、つづら折れの距離も短くなるのだが、一服する間隔もおなじように短くなってゆく。足元の石もだんだんおおきくなっていくようで、うまく対応できず、ふらつくことが多く谷側をゆくのが危険になってきた。やっとの思いで9合目の万年雪山荘に到着、残り1合だが、頂上はすぐそこにみえている。
しかしここから、思わぬ展開になってきた、あと1時間から半とおもったのだが家内の足がぴたっととまった。私より体重の軽い彼女はつねにペースをリードしてきたのだが、どうしたのだろうか?9合目半の胸突山荘をすぎてペースはますますおそくなってきた、聞くと「頭が痛い!」という、つまり高山病だ。さあ、どうする、問題はこれが重症で即リタイアすべきなのか、あるいは軽症なのか?じつは自分も頭痛はないものの目線を上方(頂上など)に向けると眩暈がする。ふとまわりを見るとあることに気が付いた。かなりの人がうつむいたままじっと立ち止まっている、どうやらみな同じ状態のようだ。「よし、もうひとふんばりがんばろう!」
午後1時、ついに山頂に到着!出発から6時間が経過していた。通常5時間から5時間半ということなのでまずまず許容範囲かな?浅間神社で御朱印を頂戴し、火口を一望する岩の上でしばらく休憩して体調の回復を図ることとした。実際の3776mの最高点はあと20分ほどさきの測候所なのだが、それは断念することにした。
頂上浅間大社奥宮
午後2時に下山を開始した、ここから4時間半、筆舌に尽くしがたい苦痛を味わうことになるのだが文字どおり書くのはやめておく、現在その痕跡として私の両足の爪ははげている、痛ったあ?!