毛無山 08-Apr.29
連休初日、鳥取との県境の毛無山に向かった。もしかすると岡山でもっとも人気のある山かもしれない、登山口が整備されているし、山道もよし景色よし、森もよしということだろう、大勢の登山客と出会う。数にして200人位で多くのカメラおじさんが含まれており片手にカメラを掲げて上り下りしていた。さらに元気なのは奥様軍団で「三平山から縦走してきた」と意気軒昂で、すでに6?7時間歩いているというから脱帽である。
今日は白馬山から毛無に廻るコースをとった、すると1時間ほどで白馬山頂の広場に到着したが、このあたりに片栗の花が群生していた。保護されているため踏んづけると怒られるので慎重に下を観て歩く。縦走路からみる右手が大山、左手に田浪の集落を見下ろして景色が広がる。40分ほどで毛無山頂に到着する。
毛無山は役の小角の開闢による修験道の山とされ、戦前まで女人禁制であったとのこと、「けなしがせん」と読む。「山」を「せん」と読むのは中国地方の特徴であるが、「せん」は呉音であり、長江流域の言葉と考えられる。さらに修験道の祖「役の小角」は実は神官の子なのである、神道と仏教を融合させた形が修験道であるが、それは神の邦である吉備で醸成され熊野に移行していったのではと想像する。つまり「せん」と読むこの地域で修験道もしくはその原点が生まれたのではというのが私の説だ。
山頂からはすこし霞んではいるが大山の全容が見える、そしてまだ雪をかぶっている。下山は1時間5分、この時間に登る人もおらず誰ともすれ違わなかった。駐車場には我々の車だけであった。