喜川 法善寺の浪花割烹 

大阪の名店「 喜川 」にいってみた! 2010 Dec.21

20日の夜、岡山駅のぞみに乗り大阪はキタのライブハウスMister Kellyへ向かった、「Atsuko Nishida Jazz Live」である。7時から11時すぎまで都会の夜をひさびさに過ごし、中之島のHOTELに宿をとった。

喜川翌日はゆっくりとチェックアウトして、ミナミゆきの地下鉄に乗り込む。今回の大阪のもうひとつの目的は浪花の名店「 喜川 」訪問である。昼食の予約の時間までしばらくあるので、道具屋筋やら黒門市場などをぶらぶらしミニ観光で過ごす。驚いたことに観光客らしい人の7?8割が中国人であった、確かめてはいないが見ればわかる。

時間も来たので、道頓堀から少し戻って法善寺横町に入りすぐの「大阪割烹 喜川 」の暖簾をくぐる、やや和洋折衷モダンな戸の前に立ったその瞬間、すっとそれが開いて内側から店の女性が現れた。予約の旨を告げると「お待ちしてました、どぉ?ぞ」と案内される、3階建ての1階がカウンターで12席、奥から2番目ほどの席にコートを預けて座った。

30年ほど前、大阪のグルマンな友人が「そりゃあ今はキガワやで!」と熱く語っていたことを思いだす。「喜川」は上野修三氏が大阪の新しい割烹を目指し店を構えてから約40年、今は息子の修氏に店を任せて、執筆活動やら指導に専念しているという。さっそく白磁杯に入ったスープ?が運ばれ、仲居の女性が適度な口調、そうほんとに適切な距離感と温度でもってその料理の説明をしてくれた。写真はその後運ばれた「今日の昼食コース」の総てで、それぞれによく仕事が施され、でしゃばったものが何もないバランスのとれた食事であった。

喜川通人によれば、他の名店との比較で「和洋折衷メニュー」に不満のむきもあるようだが、僕は経験もなくそこはわからない。しかし、この店に通底するのは「いごごちのよさ」を演出する気配りにあると感じる。暫くして主人の修氏らしき人が現れ挨拶にこられた。そののち板場に入り、板さんになにやら指示をする、その雰囲気がいかにも柔らかいのだ。よく「内輪には厳しくしております!」的な空気を醸す主人はいるが、ここは違う。他のお客さんもそれぞれで、家族、夫婦、奥様グループ、そして男性一人のグルマンと色々だったがみんな楽しそうであった。なにしろこんだけ写真を撮る事にほとんど躊躇を覚えない空気感である、「どうぞ、お好きにお過ごしください」ということなのだ。

もし一つだけ希望を述べるなら、道具類(掛け物や陶芸)に見せ場があればと思うが、これも「あまりでしゃばらず」という風情ともいえる。そしてお値段もお昼のコースであることもあるが、これだけのものを頂いたうえではいかにもリーズナブルだと思う。目の前では、夜の仕込みだろうか、60cm超の巨大な甘鯛が丁寧に処理されていた。家内が「あれ、”ぐじ”じゃない?」という、僕はこんなでかくて白っぽい甘鯛などみたことがなかったので「ちがうだろ!」と答える。我慢しきれず尋ねると「ぐじの白で最高級物」という答え、ぐじに「白、赤、黄」とあり白が最高ということも初めて知った。バランスの昼コースに対して夜メニューには「ダイナミズム」が加わるのだと思う、店を出て藤島桓夫でおなじみの「お不動さん」に水を掛けながら又ここに来られるように祈った。

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